TIG溶接における安全対策
さまざまな溶接方法において、安全管理は必須事項です。
TIG溶接は高温物の取り扱いとなりますが、注意する必要がいくつかあるのをご存じでしょうか?
今回は、TIG溶接における安全対策についてお話しします。
▼TIG溶接における危険性
TIG溶接において考えられる危険性として押さえておくポイントは、下記のとおりです。
■感電
電気を使う溶接では、当然感電に注意しなければなりません。
特にアースとトーチを持った状態での感電は、非常に危険です。
■目への影響
溶接の光は有害光線となるため、裸眼で見てはいけません。
また溶けた金属の粉塵(ヒューム)が手について、その手で目をこするなどするのも危険です。
目への後遺症が残ったり、最悪の場合失明する可能性もあります。
■金属ヒューム熱
溶けた金属の粉塵(ヒューム)を吸い込んでしまうと、金属ヒューム熱を発症してしまいます。
風が無くてもヒュームは舞い上がってしまうので、吸い込まないよう注意が必要です。
■保護服
保護具は決められたとおりに準備し、正しく装着します。
火花の飛び散りが少ないTIG溶接ですが、火傷や引火による大きな被害も考えられます。
どんなに暑くても、保護具は必ず着用しなければなりません。
その際保護具に不具合がないか、またサイズがあっているかを確認しましょう。
■マスク
溶接の最中は、風が吹いていなくても溶けた金属の粉塵(ヒューム)が舞います。
防じんマスクはどんなに暑い時期でも必ず着用しますので、こまめに水分補給するなどして体調管理にも努めなければなりません。
■保護面
溶接用の保護面は、有害光線から目を守るために必ず使用しなければなりません。
スパッタなどからも、顔面を守る役割もあります。
▼まとめ
「溶接の保護具は暑いためこまめに水分補給」「下着に化学繊維製のシャツは着用しない」など他にも対策はあります。
溶接は危険な状態と隣り合わせなのを自覚し、安全対策は徹底して行いましょう。