TIG溶接のメリットとデメリット

2022/01/12 コラム

TIG溶接は溶接の中でも比較的、初心者でも取り掛かりやすい溶接方法といえます。
そんな溶接方法ですが、これで全ての溶接を賄えるものではありません。
今回は、そんなTIG溶接のメリット・デメリットについてお話しさせていただきます。

▼TIG溶接とは
TIG溶接とは、手動で行う溶接方法です。
両手にトーチと溶接棒を持ち、溶接棒を溶かしながらを母材の接合を行います。
初心者が行いやすい溶接といわれていますが、強度や見た目を考慮すると技術も必要です。

▼TIG溶接のメリット
溶接の品質の良さ、スパッタが少ない、音が静か、共付けができるなどがあります。

■品質
溶接方法として時間のかかるTIG溶接ですが、その分品質が良くなります。
溶接速度が遅いため品質に差がでづらく、全体的に質の良い溶接が可能です。
そのため欠陥があっても見つけやすく修正も可能なので、管理の面でも融通が利きやすいのも特徴です。

■スパッタ
火花が出ないTIG溶接では、スパッタがあまり見られないというのも特徴です。
そのため後処理に時間を要する必要がなく、養生も簡単に済みます。
また火花が厳禁のところでも、TIG溶接であれば作業が可能です。

■音が静か
TIG溶接は、他の溶接方法に比べると音が静かです。
そのため他の作業にも影響を与えずらく、騒音などのトラブルが発生しにくくなります。

■共付け
溶接棒を使用せず、母材同士を溶接することを共付けといいます。
共付けはTIG溶接でのみ可能で、種類によっては共付けを行うことで品質が良くなる場合もあります。

▼TIG溶接のデメリット
作業が他の溶接方法と比べ遅いため品質を落としにくいものの、作業の時間が必要とされます。
また風が吹く場所では作業に支障が出るため、屋内などは環境使用左右環境での使用は要注意です。

TIG溶接にはデメリットもありますが、それ以上にたくさんのメリットがあります。
TIG溶接のメリットを生かしてさまざまなモノづくりに応用することが可能です。