溶接用語のスラグ・スパッタについて

2023/02/22 コラム

溶接を行う上で使用される用語にも、様々な種類があります。
そのなかでもよく耳にする単語に、「スラグ・スパッタ」についてご存じでしょうか?
金属溶接について調べている方にとっては、大切な言葉なので覚えておくと安心ですよ。
今回はスラグとスパッタの意味や違いについて、ご説明させていただきますね。

▼スラグとは
スラグは溶接部に発生する非金属製のカスのことで、現場では「のろ」と呼ばれることもあります。
スラグはアーク熱による被覆材の分解や、母材と心線から出てきた金属間化合物などから構成されています。
スラグは溶接後にきれいに除去しておかないと、溶接金属内部に残ってしまいます。
これを「スラグ巻き込み」といい、溶接不具合の一つです。

▼スパッタとは
スパッタとはアーク溶接やガス溶接などの際に、飛散する金属粒やスラグを指します。
スパッタが母材表面に付着すると、溶接で不具合を起こす原因となるため取り除く必要があります。

▼スラグとスパッタの違い
スラグとスパッタは、どちらも溶接時に生じるものなので混同されがちです。
しかしスラグは非金属製のカスのことを指し、スパッタは溶接時に飛散するスラグを含む金属粒を指しています。
スラグが非金属製のカスのみを指している点が、2つの大きな違いです。

▼まとめ
スラグやスパッタは溶接時に生じるため混同されやすいですが、性質も異なり違う意味合いで使われています。
しかしどちらも溶接の不具合の原因とされるので、スラグやスパッタの影響を受けないように溶接を行うことが大切です。
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